読書・本

マネジメント[中] その1

2012年01月17日
やっと上巻を読み終えて、中巻つまり【ドラッカー名著集14 マネジメント[中]―課題、責任、実践】に入りました。
いやぁ、上巻はごつかったぁ(厚かった)。本当に全部読めるんだろうかと不安になりましたが、なんとか読めました。
問題は内容をちゃんと理解しているか、ですけど。

中巻は上巻の8割くらいのページ数でしょうか。それでも結構あります。

今回は【マネジメントの仕事】からです。
・マネジメントとは何か
・マネジメントの仕事
・マネジメントの仕事の設計
・マネジメント教育
・自己目標管理
・ミドルマネジメント
・成果中心の精神
の章があります。

まとめて書くつもりだったのですが、とても長くなったので、分割します。
今日は、【マネジメントとは何か】、【マネジメントの仕事】、【マネジメントの仕事の設計】です。

【マネジメントとは何か】では、マネジメントとは『組織の成果に責任を持つ者』と定義されています。これはドラッカーの色々な本の中で繰り返し言われていることですね。

【マネジメントの仕事】では、その課題と、科学的管理法の分析方法の適用の仕方が書かれています。
この章で、マネジメントの仕事に一番大切なことは、真摯さだと書かれています。それは一流の仕事を自他に要求し、基準を高く持ち、誰がではなく何が正しいかを常に考える人、決して愛想や人助けとは異なる、とあります。なるほど、確かにそうだ。

【マネジメントの仕事の設計】では、設計時に陥りやすい間違い、気をつけるべきことについて書かれています。

仕事は人が行うのだから、人に合わせなければならないとあります。言われてみればその通りですが、現状は反対の場合が多いですよね。
組織構造は仕事にあわせなければいけないともあります。確かに異動を考えるとそうなりますが、その延長で仕事に人が合わせなければならなくなっているのが現状ですよね。

また自分の個性に従って自由に仕事ができるように、その範囲は大きくしなければならないともあります。
成果があげられるように権限は十分に持たせるように、とあります。
学校にいたときのことですが、改革とか言って、会社組織を持ち込んだことがあります。以前は○○リーダーと呼ばれていた人が正式に主任に任じられました。でも実態は責任はあるけど権限は全くありませんでした。そう、言ってみればうまくいかなかったときに責任だけ押し付けるためにそのようにしたのではないかということです。真面目に仕事をしていきたいと思っておられる主任達は嘆いておられました。(真面目にやりたいとは思っていない人は出世への糸口と喜んでいました。)ほんとに気の毒です。その結果、『僕知らなぁ~い』が流行りました。

そしてその制度がうまくいかないとなると、更に役職を増やすのです。役職を増やせばうまくいくという類の話ではないように思うのですが・・・
校長・教頭が教育課程を学べばすむ話と思いました。教育課程は会社でいうと自社製品にあたります。校長・教頭が教育課程が分からないというのは、社長・副社長が自社製品について全く知らない、理解できないということとほぼ同じです。それってねぇ・・・

一番心に残ったのは、『目的、目標、役割、貢献、責任のない単なる補助の仕事は悪である』という部分です。
これって、私が学校時代に就いていた実習助手そのものではありませんか!
学校の目的、目標、役割、貢献、責任は言うまでもなく、『生徒により良い教育』です。が、実習助手の立場ではそれをそのまま自分の目的、目標、役割、貢献、責任にはできません。
必ず教諭というフィルターを通すことになります。逆もまたしかりです。インプットもアウトプットも教諭というフィルタを通さなければなりません。教諭が必要ないと言えば必要なくなる職です。そしてそれは気まぐれに言われます。
実習助手には責任能力はないと言われていました。つまり、貢献をする立場にはないということです。
これを気楽ととるか、自己実現、成長の機会がないととるかはその人次第なのかな。
私は仕事を通して自己実現、成長したかったです。それには職種の性質を変えるか、自分が職を変わるかです。前者は教育界の構造を変えることなので、個人でできることはないに等しい、だから自分が職を変わりました。

もう1つ思い出したのが、実習助手に求められることが、学校によってコロコロ変わるという事実です。
そんなの会社でも当たり前にあるよ、と言われそうですが、正反対の事が言われるんです。
つまり、A校ではしてはならないことが、B校ではしなくてはならないことだったりするわけです。しかも、生徒の人生に大きく関わる大切な仕事でそういうことが起こります。仮にも教諭は資格ではなく、免許です。その辺りきちんと心得て欲しいものです。
助手にやらせるなら、やらせるで、しかるべき手順があると思うのです。その場の雰囲気で都合のいいように勝手に変更されてもねぇ。実習助手は学校のしわ寄せを持ってくるためにいるわけではありませんよ。
その上、やれと言う方はこの事実を知らないので、できて当然と思っているんですね。つまり経験がないから、どうすべきか伝えたり教えたりがないのです。いきなり一人前です。
言われる側からすれば、いい加減にしてくれ、ですよ。一番いい加減にしてくれと思うのは生徒とその保護者でしょうけど。
校長・教頭の管理職までこの辺りいい加減なんです。教育委員会(管理職より上の組織)はまかりならぬ、と言っているのに、現場ではやってね、と言われる。教育委員会はダメと言っていますが、本当にいいのですか?(背くことになりますよ)と言うと慌てる・・・
こういうことに出くわすたびに、統一してくれと思ってました。『目的、目標、役割、貢献、責任』には程遠いなぁ。

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