自然科学・科学技術

やっぱり地球は美しい青色 探査機“かぐや”

2007年11月14日
探査機“かぐや”月の謎に迫る ~史上初!「地球の出」をとらえた~』見ました。

すごいですね。何がって、なにもかも。探査機が月まで行くのもすごいですし、ハイビジョン映像もすごいです。海王星まで探査機は行っているのですから、月までは簡単だろうとも思いますが、考えてみればすごい技術ですよね。

なにより月から見た地球が美しい。アポロやシャトルで宇宙から見た地球の映像は見たことがありますが、また別の感動がありますね。アポロより鮮明な画像で、シャトルより地球全体が捉えられている。何より地球の出、地球の入りが鮮明な動画で見られるのは感動です。こういう映像を見ていると、地球上で争っている人間って愚かだな、と思います。

ボイジャー1号が太陽系を離れる際、振り向いて太陽系の惑星たちを撮った写真以来の感動です。1pxにも満たない地球が写っていました。
ボイジャー1号が撮影した太陽系の全体写真
ボイジャー1号で一番感動したのが、土星の写真。
ボイジャー1号の土星の写真
明暗の対比が美しいですね。土星本体の明暗、輪の影、輪に落ちる土星本体の影、物理的に最高に美しい写真だと思います。


話を元に戻して。
それにしても地球は美しい青色です。

液体酸素って見たことがありますか? まさに地球の青色です。見た瞬間、地球だ!と思いました。
ポリ袋に空気を入れて、試験管の口に袋をつけてゴムでしっかり止めます。ビーカーに液体窒素を入れて、その中に試験管を入れると、やがてポリ袋の酸素が冷えて液体になり、試験管にたまります。学校などで液体窒素を使った実験をすることがあったら是非やってみてください。


地球と月の直径、質量を考えると、地球のような小さな天体が、月のような大きな天体(あくまでも比率)を衛星として捕らえるとは考えにくいので、なにか特殊な事件が起こり、月が地球の衛星となったのではないかと考えれれています。それを説明する1つの説として、ジャイアントインパクト説があります。地球に火星ほどの大きさの天体が衝突し、弾き飛ばされ月となった、というものです。

今も月は地球から少しずつ離れて行っているので、昔はもっと近くを回っていたことになります。

ジャイアントインパクト説だと、月の成分はぶつかった天体の方が多いことになるそうです。地球と月の成分は、ジャイアントインパクト説を元に計算されたものより似通っているそうです。
このことがネックになっているということを聞いたことがありますが、かぐやが何らかの答えを出してくれるかもしれませんね。わくわくします。


月は常に同じ面を地球に向けて回っています。微動だにしないわけではなく、わずかに後ろ側も見えるのですが、全く見えない部分もあります。月は地球の近くを回っているため、地球の重力が強く、いつも同じ面を地球に向けています。
月の自転周期と公転周期は一致しています。つまり、地球を一周する間に、一度自転します。小さい頃、これがどうしても理解できませんでした。自転していないようにしか考えられなかったのです。500円玉の周りを、1円玉の同じ部分を500円玉に付け回転させてみればわかりますが、確かに1回転してます。


月には永久影があり、ここに水(氷)があるのではないかということでした。これは水星にもあるので、特に驚きはしませんが、月面基地を作る場所の候補になっているようです。


かぐやの軌道を観測するため、2つの子衛星を携えて打ち上げられました。重量を減らすため子衛星はバネを利用して切り離したそうです。同時に回転も加えて(姿勢安定のため、回転しているコマが立っているのと同じ原理)いるんですよ。よく考えますね~。スイングバイ(惑星の重力を利用して探査機の速度をアップさせる技術)のアイディアにも感心しましたが、バネのアイディアも感心します。

自然科学・科学技術

ミトコンドリアDNA

2007年11月08日
サイエンスZEROを再放送で見ました。『日本人の起源に迫る』です。日本人のルーツについて、ミトコンドリアDNAで明かしてくという内容でした。

ミトコンドリアDNAは母親からのみ受け継がれるDNAです。たどっていくと母方がわかるのです。

人類のミトコンドリアDNAをたどっていくと、アフリカの1人の母にたどり着くことは以前から知っていましたが、人類が地球上にどう広がっていったのかまで推測できるのだそうです。面白いですね。


原始地球には始めは硫化水素をエネルギーとする生命が存在していました。原始の海に酸素が増えると、身を守るため(これらの生命にとって酸素は毒)これらは集まり、互いの遺伝子を中央に集めて核を作りました。
一方、酸素をエネルギーとする生命が誕生しました。これがミトコンドリアの原型です。
これら2つの生命は始めは対立していましたが、やがて酸素をエネルギーとする生命が核を持つ生命を取り込んで、現在の全ての細胞の元になったと考えられています。

ということは、ミトコンドリアDNAをたどっていくと1つの細胞、原始ミトコンドリアに行き着くのでしょうか。


ヒグマの例も紹介されていました。
ニホンメダカの分布調査にも使われているようです。
同じように見えるメダカでも、きちんと違いがあります。

どこのメダカかもきちんと分かっていない購入したメダカを家や学校で飼育して、放流する人がいると聞いたことがありますが、こんなことしちゃ駄目ですよ。これは環境破壊にほかなりません。遺伝子汚染といわれています。


どうしても放流したいという人は、野生のメダカを捕まえて、増やして、捕まえた場所に放してやりましょう。すでに汚染が進んでいるから、これもしないほうがいいと思いますが。ホームセンターや熱帯魚屋で購入したメダカを放すよりはましでしょう。問題は環境汚染が進み、メダカを始めとする生命が棲めなくなっていることで、メダカが減っていることではありません。環境保護はホームセンターで買えるような簡単なことではないのです。