読書・本

マネジメント[中] その2

2012年01月18日
今日は昨日の続きです。
【マネジメント教育】、【自己目標管理】です。

【マネジメント教育】では、マネジメント教育で勘違いしやすい点、マネジメント開発と教育そのものなどについて書かれています。

【自己目標管理】では、貢献によって目標を規定すること、また犯しやすいミスについて書かれています。

その中に、専門化という注意点があります。専門の仕事にばかり目が行き、貢献について考えなくなってしまうことが書かれています。これは注意しなければと思いました。そう、ついつい自分の技術をあげることにばかり意識がいってしまうのです。もちろん専門分野を磨いていくわけでですが、『貢献』を置き去りにしてはいけませんよね。

学校にいたとき、実験助手は何でも屋でした。教科で採用されているので、その教科の専門であることに間違いなのですが、赴任した学校の都合次第のところがあります。
どんな教科でもできるような優秀な人物であれば、実験助手、いえそもそも学校には勤めていませんよ・・・ そんな人なら世界に羽ばたいてますよ。
教員が『色々なことをやらされる』とぼやくと、企業に勤めている人が『そんなの会社でも同じだ』と言う、ということを時々耳にしていました。が、両方に勤めた立場から言うと、学校の色々は、会社の色々とは訳が違います。色々の範囲が違います。桁はずれに広いです。会社の色々と一緒ではありません。会社人が言う色々なんて、学校では当たり前の仕事です。
まぁ全ての会社を知っている分けではありませんから、100%の会社と比較してとは言えませんが、私が働いた会社との比較では100%断言できます。

報酬システムも間違った目標に向かわせるとあります。書かれていたことは正に日本のシステムでした。
平社員の間は報酬は年功というシステムは、上司へのゴマすりに向かわせてしまう危険がある、とあります。
学校なんてもっとひどいです。ほとんどの先生方は管理職にはなりません。一生年功システムの中にいます。

少し話はずれますが。これも学校、会社と両方経験して感じたのですが、会社は社員の質は比較的均一です。しかし学校は二極化します。報酬や評価がどうであれ、生徒のために尽くす人と、堕落する人。学校は生徒のために働く先生によって支えられているのかもしれません。
ところが、学校改革と称して、会社のシステムを取り入れたとたん、校長・教頭へのゴマをすり、出世ばかり考える人が横行しました。会社ではそのシステムが間違っている、破綻を見せ始めていることが分かっているにも関わらず、取り入れたんです。
おかげで生徒のためを思って働く先生がどんどんやる気と元気をなくしていきました。
ああ、古きよき時代よ。ある意味、学校のシステムは進んでいました。会社がこれからの目指すべき組織と思っていたものの一部は、見事に学校のシステムだったと聞いています。

学校の目標は『生徒によりよい教育』ですが、これを具体的にする段階で間違っているようにも思います。
どの学校へ合格させるか、そして学校ごとに人数を競うことにのみ走るのです。
それが保護者の望みだから、という最もらしい理由をつけて・・・
保護者の望みならまだよいのですが、本人が望んでいないのに学校の面子のためごり押しする、なんてことが起こるんです。
いえ学校の面子ならまだいいか。校長の評価のため、ごり押しされ、あやうく将来を滅茶苦茶にされかけた生徒をみました。素直で優しい子ほど犠牲になります。
またやりたいことがはっきりしていて、そのためにはこういう進路にしたい、と明確なビジョンを持っているのに、成績優秀なため目を付けられ、より難易度の高い学校を受験させようとする。『どこそこに受かりました!』という学校の宣伝のために・・・
こんなことやってたら、どうなるのかねぇ。

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