読書・本

マネジメント[上] その3

2012年01月15日
今日も、【ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践】からです。
前回に引き続き『仕事を生産的なものにし、人に成果をあげさせる』です。

【仕事への責任】では、働く者が責任を負うためには、マネジメントがすべきこととしてはならないこと、逆に働く者がするべきこと、書かれています。

この中に、仕事への責任を負うには、そもそも仕事そのものにやりがいがなければどうにもならない、とあります。
やりがいねぇ。初任の学校で校長に「助手はやりがいはないだろうけど、まぁ頑張って」みたいなことを言われたことがあります。このことを教諭に話すと、「あの人はこう言ったら他人はどう感じるか、なんて全く考えていない人だから」とおっしゃいました。
私はその時点では、やりがいがないなんて感じでいなかったんですがねぇ。その後、その校長によって、見事に私の仕事(というか職種)は、やりがいのないものに仕立て上げられてしまいました。

【雇用と所得】では、働く者にが責任を負えるのは、雇用と所得が保障されていなければならない、ことが書かれています。

大切なのは、法律上の約束としてではなく、実行としての雇用と所得の保障が必要である、実際に仕事を与えなければ、たとえ給与を与えても、失業と同じ不安を与える、とあります。
とてもよくわかります。本当に聞かせたい人が何人もいます。

【人こそ最大の資産】では、人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることであり、そのための方法が書かれています。

この章の中で、『権限と権力は異なる』、と書かれています。言われてみれば確かに違います。これを混同して、その場のみんなから顰蹙を買った人がいました。

『アメもムチも働かない働かない組織では、権威への反抗よりも始末の悪い白けが発生する』とあります。以前いた学校が正に白けでした。現場はなんとかしなければと思って努力しているのに、管理職によって白けさせられていました。

その原因の1つが、管理職が自分の仕事に責任を持たないどころか、仕事をしなかったことです。
この章にも、
『責任を持つ者はマネジメントに高度の要求をする、
マネジメントとして有能であることを要求する、
真面目に仕事に取り組むことを要求する、
自らの仕事に責任を持つことを要求する』
とあります。
こんな高度なことではなく、もっと基本的なことを求めていました。お願いだから自分の仕事は自分でやってくれ・・・ 手に負えないからって自分がやるべき仕事を部下に押し付け、そのくせ自分は何もしないなんてありえないでしょ。
『上司も人間だから完全は求めないけど、報酬並みの仕事は要求する』とあります。報酬並みの仕事はできなくても、せめて新人くらいの仕事はしなければいけないでしょう。

『いい加減な上司ほどやる気を失わせるものはない』、本当にその通り。
『働く者は真剣で有能な上司をもつ権利を有する』、これらがきちんと働く、いえ少なくとも働かせていこうとする組織で働いてみたいものです。

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