読書・本

日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか 第五章

2011年09月20日
第五章は、『世界が敬う日本人の武士道精神』です。

一番衝撃だったのは、太平洋戦争で果たした日本の役割について書かれていた箇所です。
いままで戦争の負の面しか知らなかったので、日本がもたらした正の面もあったことに驚きました。でも、だからと言って、戦争をしてもいいとは思いません。やはりどんな状況だったにせよ、方法が間違っていたのだと思います。
しかしアジアの国の中には、太平洋戦争で日本のやったことに感謝している国があるのも事実のようです。これが驚きでした。

大いに納得したのが、著者が『日本人は自分達が世界から高い評価を受けていることをほとんど知らない』と書かれていることです。
本当に知りません。むしろ嫌われてると思ってました。
池上さんの番組で、海外(どこの国だったか忘れてしまいました。イラク?)に支援に行っておられる方がタクシーに乗ったとき日本人だと分かると、『日本のような素晴らしい国の方からお金はいただけません』と乗車料を受け取ってもらえなかったと聞きました。
そんなふうに言っていただけるのはとても光栄であると同時に、先人が行ってこられたことを決して汚してはならないと思いました。

TV東京のカンブリア宮殿で、前外務省事務次官の薮中三十ニさんが、『平和外交で世界中に友達を増やす。これが日本にとって最強の国防になる。』とおっしゃっておられたのを思い出しました。

日本では神社が大抵自然と一体化し神と人は共に生き、戦ったり征服する絶対的な敵はいないとあります。身の回りの様々な物に神が宿ると考える多神の考えである、ということです。
日本では、自然=神ですからね。お日様、お月様など、様だけでなくおもつけるのはそこから来ている?のでしょうか。
そういえば、【山】を【サン】と読む山には神様がいると考えられているそうです。

また、日本人の死に対する考えも、武士道と密接に関係あるように書かれています。
人だけでなく、自然(万物)も死ねば仏になるという考えだとあります。だから生前どんな関係であろうと、たとえ敵味方であろうと、平等に弔うのだというのです。確かに、死後は全て等しいという考えがありますね。

前章でも書かれていましたが、名誉に関することでは命を惜しまない、自分の庇護の元にある者のためなら命をかける、のも武士道だとあります。そういうところ、ありますね。
現代においては、命まで賭ける人はあまりいないでしょうが、あらん限りの努力をする人は多いのではないでしょうか。
自分より弱い者を大切にする。上に向いて噛み付いてもいいけど、下に向いて噛み付くなんて、無様です。

最後に、武士道精神の核は、【誠】、【真】、【美】とありました。

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