PHPコーディング

PHPの変数型

2010年02月17日
PHPは変数を使うとき、型を宣言しません。
文字列を代入すれば文字型の変数に、数値を代入すれば数値型の変数になります。
そう、PHPが自動的に型を決めてくれるのです。

同様に、変数の値の比較の際も、自動で型を変換してしまいます。
(文字型と数値型の比較もできてしまうのです。)
しかし、この文字型と数値型の比較で驚くことがおこります。

$test = 0;
if($test == ""){
  通ります。
}

$test = "1a";
if($test == 1){
  通ります。
}

$test = "a1";
if($test == 0){
  通ります。
}

恐ろしいことです。

文字型と数値型を比較するときは、文字型変数の値が数値に(勝手に)変換されてから比較されるので、こんな摩訶不思議なことが起こってしまうのです。

http://www.php.net/manual/ja/language.operators.comparison.php
http://www.php.net/manual/ja/language.types.string.php#language.types.string.conversion

更なる自動変換の数々
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20061108/p1
http://techblog.ecstudio.jp/tech-tips/php-string-compare.html

こうした自動変換による不思議な世界は【switch】にも広がっています。


文字列比較のときは、【===】か【strcmp】を使うようにとあります。

$test = 0;
if($test === ""){
  通りません。
}

$test = "1a";
if($test === 1){
  通りません。
}

$test = "a1";
if($test === 0){
  通りません。
}


ここで、【===】と【strcmp】の速度について調べてみました。

for($cnt=0; $cnt<10000000; $cnt++){
  $test1 = "abc";
  $test2 = "def";
  if(strcmp($a, $b) === 0){
  }
}

for($cnt=0; $cnt<10000000; $cnt++){
  $test1 = "abc";
  $test2 = "def";
  if($a === $b){
  }
}

この2つのループにかかる時間を計ったところ、【===】判定のほうがはるかに早かったです(何回か実行しました)。
【===】演算子は型変換を行わないので、処理が早いのだそうです。

しかし、【switch】では【if】のような演算子は使えません。
変数の比較(特に文字列)では、【if】文で【===】と【!==】を用いる、のが安全なようです。