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なんだか騒いでいますね

2011年03月01日
大学入試の問題がYahoo知恵袋に投稿された件、なんだか騒がれてますね。
大学は警察に被害届を出したとか。おそらくすぐに投稿元は分かるでしょう。

しかし、そんなに騒ぐほどのことでしょうか???
携帯端末が出始めた頃から、こういった不正をする者が出てくることは、十分予測ができました。対策が講じられなかったことの方が驚きだと思ってしまうのですが。
もう10年近く前から予測できていたはずなんですがね・・・
なにかできる対策はなかったのでしょうか。

10年近く前になりますが、高校に勤めていたときに、高校入試で携帯電話が問題になったことがあります。
カンニングがあったわけではなく、カンニングをさせないための対策についてです。

その入試は
 1. 小論文
 2. 面接
が行われました。小論文のときは、持ち物は全て廊下の台に置かせます。
万一携帯を持ち込まれても、高校の場合、大学の大講義室と違い、机・椅子は一人一人分かれている教室がほとんどなので、カンニングしていれば結構丸見えになります。

問題は面接でした。
従来のやり方では、小論文が終わった時点で、廊下の荷物を持ち込ませて、教室で待機、誘導官は廊下にいて、面接室の様子を見て、終わった時点で次の受験生を誘導、でした。
ということは、教室で待機しているとき、先に終わった受験生から携帯端末で情報を得ることが十分にできることになります。
入試委員が気にしていたのも、先に終わった受験生から情報を得ることでした。廊下ですれ違うことも気にしていましたから。

そこで、入試委員が言い出したのが、廊下にいる誘導官は教室内にも気を配り、着信が鳴ったり、話をしている様子があったら止めるように、でした。
寒い時期なので当然ドアは閉めているし、教室内にも気を配るのはかなり無理難題に近いという意見が当然出てきます。

その前に、バイブにしてメールでやり取りされたら、それをドアの閉まった廊下で聞き分けるのは人間の耳では無理。一体どんな耳持っていればいいのでしょう。
これを委員にぶつけてみると、その反応は・・・

目がまん丸。
思ってもいなかったそうです。

こういったときは、常識的にメールだろうが、と私などは考えてしまうのですが、どうやら世の中そうでもないようです。
携帯を使うときは必ず音がなり、話をすると思い込んでいたようです。ゼネレーションギャップ?

結局面接中も持ち物は廊下に、ということになりました。
小論文と面接の間の休憩中に持ち込まれればアウトですが、前日の会議の後ではできる対策はこのくらいでしょう。


カンニングはさせないように動かなければいけません。させて捕まえるというスタンスではダメです。
カンニングはさせた時点で負けです。
しかも、テストをする側も、受ける側も同時に負けます。

そしてほとんどの場合、カンニングの動機は極めて純粋(ある意味)です。いい点を取りたい、合格したい、です。人を傷つけようという動機はありません。なのでさせてはいけないのです。

入試に関してはもう少し危機感を持っているべきだったと思います。