読書・本

マネジメント[上] その2

2012年01月13日
今日も、【ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践】からです。
前回に引き続き『仕事を生産的なものにし、人に成果をあげさせる』です。

人に成果をあげさせる第一歩は、仕事を生産的なものにすることだとあります。そのために仕事の分析が必要であり、生産原理ごとにその方法が書かれています。

次に、仕事のプロセスに管理手段を組み込まなければいけないことが書かれています。
管理の条件というか、注意点というかも3つ紹介されています(詳しくは読んでください)。

仕事を生産的なものにする最後の手段が、ツールを使うこととあります。
ツールに要求されること、ツールの条件も書かれています。

印象に残ったのが、ツールの条件です。
最小のエネルギーで必要な仕事ができること、
仕事がツールのためにあるのではない、
です。その通りです。私のツールのお客さんも、すっとインストールできて、すっと使えることを望んでおられることは重々承知しています。サーバーで動くツールは、サーバー+ソフトウェアの組み合わせて動作します。星の数ほどのサーバー全てをとても把握できませんし、一般的なサーバーでテストすることになるのですが、もう少しなんとかしたいなぁ。

『仕事自身が管理のための情報を提供すること』で思い出したこともあります。
学校にいたとき、全県一斉に同じ成績・出欠などの管理ソフトを県が導入しようとしたことがあります。これが正に、ソフトに仕事を無理やり合わせる事を強制するやり方でした。そう、教育委員会の方々は仕事がツールのためにあると勘違いしているかのようでした。導入に成功すると、出世の肥やしにでもなるのでしょう。
なぜツールに仕事を合わせさせようとしていると感じたかというと、理由は色々あるのですが、その1つに生徒や教員の人数が各学校で全く違うのに、各学校で同じクライアント/サーバーシステムを宛がってきたことです。
教室へ行って、閻魔帳に出欠を記入して、授業が終わって何分も並んで出欠をコンピュータに入力する・・・
クラス数の少ない学校ではこれで大丈夫かもしれませんが、クラス数が多い学校ではとても運用できません。一人当たり数秒で済むのならいいのですが、測ってみるとソフトが重く、1~2分かかります。一台辺り数人なら我慢できますが、一台辺り十数人となるととても無理です。
じゃぁ時間をおいて入力すれば?と言う声が聞こえてきそうですが、それをやると入力がとてつもなく面倒になるシステムでした。
これって10kgのボールペンを買ってきて、これは高かったんだから使え、と言っているようなものです。
こんな最も基本的なことさえクリアできていないのです。他の事はわざわざ書くまでもありません。
確かに学校という括りでは同じかもしれませんが、各学校でそれぞれの状況に合わせたやり方があるのです。それが良いとは言いませんが、より悪くなることは導入すべきではないでしょう。先生達は出欠管理のためにいるのではありません。生徒の教育のためにいるのです。本業を圧迫するツールなんてナンセンスです。

また、自己実現を働くことに求めている人は、『自己実現がなければ、彼らは仕事をしているふりをするしかない』とあります。私もそうでした。仕事しているふりをしている時期があります。まさに自己実現どころか、人間の仕事を取り上げられたとき、ふりをしていました。

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